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1分1秒が、その後の人生を分ける。──AIで脳卒中診断を変える、JLK Japan様の挑戦

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1分1秒が、その後の人生を分ける。──AIで脳卒中診断を変える、JLK Japan様の挑戦

インタビュー

株式会社JLK Japan 事業統括本部 本部長 工藤 正幸 様

「見つけられない」を、なくす


脳卒中は、寝たきりになる原因として最も多い疾患です。なかでも脳梗塞は、発症から4.5時間以内に治療を始められるかどうかが、その後の人生を大きく左右します。

韓国発の医療AI企業JLKの日本法人、株式会社JLK Japan。CTやMRIの画像から出血や梗塞を疑う箇所をAIが特定・可視化し、医師の診断を定量的に支援するプログラムを提供しています。

日本での事業を統括するのは、診療放射線技師としてキャリアを始め、40年以上を医療機器業界で過ごしてきた工藤様。立ち上がったばかりの日本法人で、内部監査という領域をどう埋めたのか。xCAREとの取り組みについて伺いました。

▲工藤様

肉眼では追いきれないものを、見えるようにする


──まずは、JLK Japanの事業について教えてください。

JLKは、人工知能を用いた画像診断支援プログラムを自社開発する企業です。韓国・ソウルに本社を置き、開発チームには現役の医師や脳神経分野の教授経験者が参画する、アカデミア起点の製品開発が特徴です。2014年の設立で、2019年にはAIプログラム医療機器の企業として初めて韓国KOSDAQに上場しました。日本法人も同じ年に設立ですが、コロナの影響があり、私の入社後に製造販売業を取得。業許可取得前に認証取得した製品を全て日本法人に移動し、2026年3月よりJLK Japanとして製品を販売できる体制が整ったところです。

──開発されている製品について教えてください。

脳のCT画像を見ても、出血や梗塞を疑う箇所を肉眼で判別するのは容易ではなく、とくに発症から30分以内はCTに現れないこともあります。当社の製品は、その箇所をAIが特定し、色で可視化します。

脳梗塞は、発症から4.5時間を過ぎると血栓を溶かす薬が使えません。詰まっている時間が長いほど組織は壊死し、麻痺やリハビリ、寝たきりにつながります。その寝たきりの原因として最も多い疾患が、脳卒中です。だからこそ、早く正確に見つけることに意味があります。

▲工藤様とJLK Japan様担当のxCARE大沼


「ペーパードライバーではなく、F1レーサーを」──4社を比較して選んだ理由

──xCAREにご依頼いただいた背景を教えてください。

当社のような規模の会社には、専門的な業務が常時あるわけではなく、そのために人を雇う体力もありません。必要なときに、必要な業務を、技術を持つ方に依頼する。この形が重要だと考えています。

今回依頼したのは内部監査です。立ち上げたばかりで社内に専門家がおらず、しかも法令に基づくコンプライアンス業務ですから、専門家の目が必要でした。4社から見積もりを取り、費用に加えて、担当される方の能力と、当社の要求に応じた成果を出せるかを評価しました。

──選定のポイントは何だったのでしょうか。

第一に、公的な資格と実務経験の両方を備えていることです。当社が求めていたのは、F1レーサーのように技術を磨き、実践してきた方でした。ご紹介いただいたA氏は認証機関で審査を担当され、審査員資格もお持ちでした。

第二に、組織として契約できることです。個人に依頼すると、その方が監査当日に体調を崩せばそこで止まってしまう。組織であれば代わりの方を立てていただけます。「同様の経験を持つ方が他にも複数います」と伝えていただけたことが、安心につながりました。

「決められた監査」を超えた助言は、プライスレスだった


──実際にアサインされたエキスパートの動きはいかがでしたか。

今回はQMS省令に基づく監査を希望しましたが、将来的にはISO 13485の取得も必要になります。A氏はその審査経験もお持ちで、「今回はそこまで含めて監査します」と提案してくださった。これが決め手になりました。単なる監査ではなく、自社の方向性が間違っていないかまで見てほしかったからです。内部監査だけを請け負うコンサルタントでは、決められた範囲で終わってしまいます。

実際、指摘をいただく際には「こうされてはどうか」「こういう体制も考えられる」と、ご自身の経験と過去の事例をもとに助言をくださいました。将来ISO13485を取得するなら、どこに注意すべきか。監査の現場を踏んでこられた方でなければ、こうした助言はできません。これはプライスレスだと感じています。年次サーベイランス審査もこれから申請しますが、問題なく進むと考えています。

探しても見つからない人に、たどり着ける

──xCAREのどのような点に価値を感じていただけましたか。

この業界に特化している点です。医療機器や薬事に専門性を持つ方は、大手企業に在籍されているか独立されているかで、こちらから探しても捜し出すことは難しいです。業界を知る担当者が、候補者の能力と企業が求めるものを結びつけてくれる意味は大きいと感じます。

もう一点は、実際に業務を担う方を紹介していただけることです。他社では手を動かすのが誰なのか見えない場合が多いですが、依頼する相手のスキルやご経歴を事前に把握できることは、安心につながります。

──どういった企業におすすめできると思われますか。

まずはベンチャーや小規模の企業です。人を雇えば相応のコストがかかり、雇っても事業が続くとは限りません。必要なときに優れた方をスポットで起用できる意義は大きい。中堅メーカーがグローバル開発を始める段階や、大企業の新規事業でも同様に活用意義があると思います。

保険償還、そして前例のない領域へ

──今後、xCAREにどのような支援を期待されますか。

手を貸していただくというより、足りない部分をエキスパートで補いたいと考えています。一つは新規保険償還戦略です。まだ保険収載に至っていないため、その支援をお願いしたい。もう一つは、詳細は申し上げられませんが、医療機器業界でも前例のない領域の新製品を構想しており、そのマーケティング開発を担える方に期待しています。

こうした領域は、リクルーターでは対応が難しい。口コミでしか出会えないような方ほど引く手あまたで、探せません。そうした方々のデータベースがあることに、大きな価値があると思います。

──最後に一言お願いします。

内部監査をお願いして、本当に良かったと思っています。現地に来ていただかなければ分からないこともあります。直接ご指導いただけたことに感謝しています。次もぜひお願いしたいですね。

課題と支援のまとめ

課題

日本法人の立ち上げ直後で、QMS省令に基づく内部監査を担える専門人材が社内に不在。公的な審査員資格と実務経験の両方を備え、かつ組織としてのバックアップ体制がある委託先が必要だった。

支援内容

期間

① QMS省令に基づく内部監査の実施(実地)

2026年~

② 将来のISO 13485認証取得を見据えた体制面のレビュー・助言 

 同上

エキスパート紹介

A氏

大手精密機器メーカーで部品の設計開発と生産・品質管理を6年間担当した後、医療機器業界へ転じる。大手医療機器メーカーでは医療用顕微鏡の薬事・品質保証を担い、全世界の苦情処理システム統合をプロジェクトリーダーとして牽引。FDA査察やISO 13485・ISO 9001の受審対応も経験した。その後、認証機関に移り、大手からスタートアップまで100社以上の医療機器メーカーに対して、国内外の法規制(QMS/GVP省令、EU-MDR、UK-MDR、MDSAP)および規格に基づく審査業務を約4年間担当。現在は医療機器スタートアップを中心に、薬事・品質保証のコンサルティングを行っている。

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